みなさんは、山に登るときに、地図は見ますか?
それはスマホアプリですか、それとも紙の地図ですか?
私は、登山行動中の現在地確認にはスマホアプリを活用していますが、たまたま機会があって入った書店で「山と高原地図」を手に取り気に入ったので、購入してみました。
「山と高原地図」の内容がどんな風になっているのか、気になっている人はぜひ読んでいってください。
こんな人におすすめ
スマホのバッテリー切れに備えて、紙製地図を携帯したい人
山に登るときにスマホの山地図アプリを利用している人は、モバイルバッテリーも携帯していると思います。
地図アプリを使用するときは、機内モードにしておくとスマホのバッテリー消費を抑えることができます。
さらにモバイルバッテリーを持っていけば、下山するまでのスマホのバッテリー切れの心配は減るでしょう。
それでは、紙地図の出番はあるのかというと?
正直、あまりないかもしれませんが、エマージェンシーセットと同じ位置付けで、もしもの事態がおこったときに、自分と同行者の危機に対処するための持ち物のひとつと言えます。
- モバイルバッテリー本体や、スマホと繋ぐためのケーブルを家に置いてきてしまった
- モバイルバッテリーへの充電を忘れていた
そんなときには、「持っててよかった」ときっと頼りになります。
コンパスを使って山地図が読めるようになりたい人
スマホの地図アプリとモバイルバッテリーの話題がでましたが、スマホだけに頼ることは実は危険なことです。
地図と登山用コンパスを携帯すれば、電波のつながりにくい山中でも安心です。
電波のつながるエリアや強さは、各携帯電話会社により異なりますし、登る山によっては全く電波が届かなくて困った!ということも…。
登山用コンパスが読めるようになりたいな〜とお考えの方には、紙地図は必須ですね。
登山用コンパスと地図の使い方は、好日山荘さんなどで講習が行われています。
大きな1枚の紙を開くのが苦にならない人
「山と高原地図」の地図は、見るときにひろげると結構大きいです。
どれくらいかというと、新聞くらいでしょうか。
折りたためば小さくなるので、かさばることはありません。
家でじっくりと地図眺めるのが好きな人
1番のメリットは、これだと思っています。
休みの日など時間のあるときに、机の上に地図を広げて登山計画をねりねり…。
後述しますが、「山と高原地図」にはコースタイムの他、さまざまな情報が載っているので、それを元に次回の登山計画を考えるのに便利です。
内容物は、地図と冊子
紙製のパッケージの中には、折りたたまれた大きな地図が1枚と、冊子が1冊入っています。
地図は破れにくい合成紙
「ユポ」という破れにくい合成紙が使われており、普通の紙と比べると丈夫なので、数回の使用でボロボロになるということはないと思います。
ただ、防水性はなさそうなので、登山に携帯する場合はチャック付き袋などに入れて、雨や荷物の水漏れから守っておくとよいでしょう。
「山と高原地図」は2年に1度くらいの頻度で内容の見直しをされているので、「2年くらい使って、ボロボロになってきたら情報の更新も兼ねて、再度購入してね」ということなのかな〜と感じられます。
冊子の内容
冊子は、読み物としてはおもしろいです。
見どころの写真が載っていて行ってみたい気持ちが掻き立てられるし、モデルコースの紹介もたくさんされているので、読みごたえがあります。
私が購入したのは「山と高原地図50」で、金剛・葛城・生駒山・紀泉高原エリアのもので、エリアにより内容は異なるかもしれませんが、周回ルートの紹介がもっと多い方がうれしいなと思いました。
地図から得られる情報
標高
標高別で色分けされていて、等高線も見やすいです。
展望のよいポイント
- 山村の風景がよい
- 壮大な眺め
など、その場所からどういった展望が見られるのかを教えてくれています。
季節の花
サクラやツツジ、カタクリ、ブナ、笹など、その場所で見られる植物の情報も載っています。
通行困難箇所
これは、危険から身を守るためにしっかりと読み込んでおきたい内容です。
ブッシュ、倒木、車道、クサリ場、通行止めといった、事前に知っておいた方がよい情報も、ひと目で知ることができます。
コースタイム
各ルートの横に、登りタイムと下りタイムの目安が記載されているので、参考になります。
想定パーティーは
- 40〜60歳の登山経験者
- 2〜5名のパーティー
- 山小屋利用を前提とした装備
- 夏山の晴天時
と設定されています。
駐車場の場所
駐車場の情報は、場所のみです。駐車場の名前や、どれくらいの台数が停められるのか、そこまでの情報が載っていないので、自分で調べる必要があります。
山と高原地図、おすすめポイント
人気の山の下調べは、YAMAPやヤマレコなど投稿機能のあるアプリの登山日記で簡単に情報を得ることができます。
しかし、登山回数を重ねると、登ったことのない山に登ってみたい欲がわいてきませんか?
紙地図があれば、ネットでは見つけにくい、マイナーな山のコース情報までわかるので、楽しみが広がります。
携帯する必要性
低い山でのハイキングでも、何が起こるかわからないので、油断せずに携帯することをおすすめします。
エマージェンシーセットと同じ位置づけですね。
使わずに無事に下山できたときは、「出番がなくてよかった」
何かあったときには「持っててよかった」
さいごに
「山と高原地図」を解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
全国のラインナップの中から、お住まいの地域の地図をまずは1冊、購入されてみるのもいいと思います。
内容が気になっている方や、買おうかどうか迷っている方の参考になれば幸いです。
収録ラインナップは、60エリア以上あるので、ぜひお近くの地域や憧れの日本アルプスなど、ご覧になってください。